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30代エンジニアの『システムトレードでFX完全自動化』が、コロナショックで450万円消えた話

兵庫県神戸市の30代男性ITエンジニアTさん(仮名)が、X(Twitter)DMで知ったMT4のEAを購入し、FX自動売買を運用。2020年3月のコロナショックで、ボラティリティ急増にEAが追従できず450万円が一晩で消えた。

属性33歳男性・兵庫県 損失額¥4,500,000-
約 5 分で読めます(2,434字)
目次
  1. エンジニアとして『システムトレード』に惹かれた
  2. X DM での『高性能EA』販売
  3. EAの購入と運用開始
  4. 2020年3月のコロナショック
  5. 販売者への問い合わせ
  6. 分析:何が起きたか
  7. その後
  8. 振り返り:3つの教訓
  9. 取材記録
  10. 管理人の感想
  11. 返金可能性
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Tさん(仮名・33歳男性・神戸市内のITエンジニア)から届いた話。X(Twitter)のDMで購入したMT4のEA(自動売買プログラム)が、コロナショックで暴走し、450万円が一夜で消えた経緯。

取材時点でTさんは事態の整理が概ね済んでおり、技術者の視点からの分析を交えて話してくれた。

エンジニアとして『システムトレード』に惹かれた

Tさんは受託開発の現場で10年近く働いてきた。技術的には堅実なタイプで、副業や投資には消極的だったが、2018年頃から「FXのシステムトレード」に興味を持ち始めた。

「人間の判断より、プログラムの判断のほうが感情に左右されない、と思った。エンジニアとしての技術観と一致した」

2018年から1年間、Tさんは独学でMQL4(MT4の言語)を勉強して、自分でも簡単なEAを書いてバックテストを回していた。実運用は始めていなかった。

X DM での『高性能EA』販売

2019年秋、TさんのXアカウント宛に、「FXシステムトレード研究会」というアカウントからDMが届いた。「あなたのバックテスト結果ツイートを見ました。私が開発したEAを試しませんか。年利150%実績、月10名限定で12万円」という内容。

Tさんは半月ほど慎重に検証した。販売者のXアカウントは1万フォロワー、過去2年分のリアル運用結果(らしきスクリーンショット)も投稿されていた。バックテスト結果も掲載されており、Sharpe Ratio 2.5以上、Profit Factor 1.8という、エンジニア視点でも興味深い数字だった。

「数字が出来すぎていて、最初は怪しいと思った。でも実運用2年分の画像を見て、信用してしまった」

EAの購入と運用開始

2019年12月、TさんはEAを12万円で購入。MT4をVPSにセットアップして、専用のFX口座を開設。資金300万円を入金して運用開始。

2020年1月、2月は順調だった。月間利益2-3%、含めて約20万円のプラス。Tさんは口座資金を400万円まで追加入金した。

2020年3月のコロナショック

2020年3月、新型コロナの世界拡散で、為替市場は通常の3-5倍のボラティリティ。ドル円が一日10円動く日もあった。

EAは、過去のレンジ相場のパターン認識で動作するように設計されていた。コロナショックの異常な値動きには、想定が追いつかなかった。

3月12日、EAは小さな反発を捉えようと、複数の通貨ペアで大量のロングを建てた。直後にさらなる急落。EAはルール通りにナンピンを繰り返し、含み損が急速に拡大。

3月13日朝、Tさんが起きた時点で、口座は強制ロスカット執行済み。残高約12万円。入金合計450万円。差し引き約438万円の損失(追加入金分も含めて約450万円が手元から消えた)。

販売者への問い合わせ

Tさんはすぐ販売者にDMを送った。返信は3日後で「相場が異常時のため、EAの停止を推奨します。返金は対応していません」という形式的な内容。

1週間後、販売者のXアカウントは削除された。同様の被害を訴える別アカウントが複数現れたが、販売者の特定は難しい状態だった。

分析:何が起きたか

Tさんは事態の落ち着いた後、購入したEAのコードを技術者として解析した。結果、以下が判明した。

1. バックテストは「曲線フィッティング」されており、実運用での再現性が極めて低い設計だった。

2. ナンピン上限が事実上無制限で、想定外のトレンドで自滅する構造だった。

3. 公開されていた『2年分のリアル運用結果』は、複数のデモ口座のスクリーンショットを継ぎ接ぎした可能性が高い。

「エンジニアの視点で見れば、最初から怪しい設計だった。でもDMで送られてきた『売り文句』に、自分の判断が引っ張られた」

その後

FX口座は2020年4月に解約。EAは廃棄。MT4とVPSも解約。

「実家暮らしだったので、生活には困らなかった。450万円は10年近くの貯金だった。技術者として『コードを信じすぎた』のが本質的な失敗だった」

振り返り:3つの教訓

1. 『高Sharpe Ratio』『安定した実運用結果』は再現性の証明にならない
過去のチャートでパラメータをチューニングすれば、いくらでも見栄えの良いバックテストは作れる。実運用で2年動いていても、市場局面が変われば破綻する。

2. EAは『開発者本人の運用結果』を確認する
販売目的のEAは、開発者本人が大金を入れて運用していないことが多い。販売者本人が10億円規模で運用しているEAは、まず外部に売らない。

3. 自動売買は『止めるルール』を最初に決める
EAは下落局面でこそ判断ミスをする。週末ごと・月末ごとに『当初想定外の動きが3回出たら停止』のような自分ルールを最初に決めておく必要がある。

LESSONS & CONSIDERATIONS

Tさんの体験から、整理できること

編集者注:以下はTさん個人の体験から整理した視点で、当サイトからの投資助言・売買推奨ではない。投資判断は読者本人の責任で。

A
REFLECTION

心理と反省ポイント

  • ロスカットは保険であって敵じゃない。動かす方向を間違えると一晩で口座が空になる。
  • 指標発表の前後は流動性が抜けて、設定したロスカット幅を素通りすることがある。
  • 深夜の30分だけのトレードは、判断疲れが乗ったまま画面に向かう時間でもある。
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