資産運用EXPO来場後、15社の営業電話で疲弊して契約したFX自動売買ツール280万円
大阪府の30代派遣社員Sさんが、2024年夏の資産運用EXPO来場後に始まった連日の営業電話で精神的に疲弊し、断る気力が尽きたタイミングで購入したFX自動売買ツール。初期不良で運用できず、業者連絡途絶で280万円が消えた経緯。
Sさん(仮名・38歳男性・大阪府・派遣社員)から届いた話。2024年夏の資産運用EXPO(大阪インテックス会場)に来場した翌週から始まった連日の営業電話で、最終的に判断力が削れ切ったタイミングで購入したFX自動売買ツールが280万円分の被害になった経緯。
EXPO本体ではなく「来場後の電話地獄」が引き金になった、間接的な被害ケースとして記録する。
EXPO来場のきっかけ
2024年8月、Sさんは大阪インテックス大阪での資産運用EXPOへ。きっかけは、派遣契約の不安定さと将来の老後不安。「派遣でも将来資産を作れる方法を学びたい」という気持ちで、ホームページに掲載されていた著名講師のセミナー目当てに来場した。
セミナー2本を聞いて、ブースは流し見だけして帰った。会場滞在は約3時間。会場では何も契約せず、何も購入しなかった。
翌週から始まった営業電話の波
EXPO来場の翌週から、Sさんの携帯に営業電話がかかり始めた。
最初の週は1日1-2件。翌週には5件。3週目には10件を超える日もあった。電話の内容は以下のような分布だった。
- 不動産投資ワンルーム勧誘:5社
- FX自動売買ツール販売:3社
- 仮想通貨投資の個別相談:2社
- 太陽光発電投資の案内:2社
- 海外不動産の資料送付:2社
- その他(保険・コンサル等):1社
合計15社からの営業電話。1日に同じ会社から3回かけてくる業者もいた。連絡先は1社にも教えていない。EXPOの来場登録で記入した個人情報が、複数の業者間で流通していた。
断り続けた1ヶ月半、削られていく判断力
Sさんは仕事中も鳴り続ける携帯に疲弊した。着信拒否を10件以上設定しても、別番号からかかってくる。「忙しい」「興味ない」「電話しないでください」を繰り返す毎日。
10月後半、ある業者から「もう電話しません。最後に資料だけ送らせてください」と言われ、Sさんは住所を伝えてしまった。
翌週、その業者の営業担当が「資料を持ってきました」とSさんの自宅を直接訪問した。
2時間の説明と、判断力が切れたタイミング
11月のある土曜日、玄関先に来た営業担当に断り切れず、Sさんは自宅リビングで2時間の説明を聞いた。
提示された商品は「FX完全自動売買ツール(EA)」。
説明の要点はこう。
- ツール本体価格:158万円
- 付属のVPS(仮想サーバー)契約:年間契約12万円
- 初期設定サポート:50万円
- 「過去10年バックテストで年率35-50%」
- 「月10万円から元本回収可能」
- 「他のお客様の運用実績スクリーンショット」
合計220万円。最初の運用設定が高ロットになっていて、Sさんは初月にVPS追加コストと運用調整費でさらに60万円を出費した。
合計280万円。
12月、ツール初期不良が発覚
運用開始から3週間、ツールは想定通りに動かなかった。エントリーは入るが決済が動作しない不具合。営業担当に連絡すると「アップデート対応します」との回答。
2週間後、別の不具合。「次のアップデートで」。
1月、何度連絡しても返信が来なくなった。
気づいたら、もう、誰にも繋がらない電話の音だけが、家の中で響いていた。
消費者センター相談と、その後
2025年1月、Sさんは消費者センター(188)に相談。クーリングオフ期間は経過していたが、契約解除交渉を試みた。
会社の所在地として記載されていた住所は実在しない貸オフィス。代表者名で検索しても何もヒットしない。法人登記もされていなかった。
2月、Sさんは弁護士相談へ。「加害者特定が困難で、回収はほぼ不可能」と告げられた。
個人情報の流通だけは止めた
事件後、Sさんは消費者センターと国民生活センターに正式な相談記録を残し、個人情報保護委員会にも個人情報の不正流通について申し立てた。
EXPO主催側からは「当社では情報を適切に管理しております」という定型回答だけが返ってきた。
営業電話は2025年春以降、徐々に減って、夏には完全に止まった。
名簿が流通停止になるまで、約8ヶ月かかった計算になる。
Sさんの体験から、整理できること
編集者注:以下はSさん個人の体験から整理した視点で、当サイトからの投資助言・売買推奨ではない。投資判断は読者本人の責任で。
心理と反省ポイント
- 資産運用EXPOで記入した個人情報は、その後数ヶ月〜1年にわたって複数業者間で流通する。来場登録の段階で、すでに被害の入口に立っている可能性がある。
- 「最後に資料だけ送らせてください」「資料を持参します」は、訪問販売へ繋ぐ典型的な営業フレーズ。住所は絶対に教えない。
- 「過去10年バックテスト年率35-50%」を謳うFX自動売買ツールは、ほぼ100%が過去最適化の見せかけ。ライブ運用では機能しない。
もう一度選び直すなら
失敗した道具・口座・サービスを今からどう選び直すか。
比較記事で軸を整理してから動くと、同じ罠を踏みにくい。
専門家に相談する
ひとりで抱えると判断が鈍る。
被害の状況や生活設計の悩みは、その道のプロに早めに話す方が結果的に軽くなる。
次にどこへ進むか
同じジャンルの失敗を、もっと読む
比較で道具を選び直す
釈名簿三百次流通 居士
イニシャルS+個人情報拡散(EXPO名簿の二次三次流通)+院居士(200-300万階位)