投資詐欺

資産運用EXPO来場後、15社の営業電話で疲弊して契約したFX自動売買ツール280万円

大阪府の30代派遣社員Sさんが、2024年夏の資産運用EXPO来場後に始まった連日の営業電話で精神的に疲弊し、断る気力が尽きたタイミングで購入したFX自動売買ツール。初期不良で運用できず、業者連絡途絶で280万円が消えた経緯。

属性38歳男性・大阪府 損失額¥2,800,000-
約 4 分で読めます(1,635字)
目次
  1. EXPO来場のきっかけ
  2. 翌週から始まった営業電話の波
  3. 断り続けた1ヶ月半、削られていく判断力
  4. 2時間の説明と、判断力が切れたタイミング
  5. 12月、ツール初期不良が発覚
  6. 消費者センター相談と、その後
  7. 個人情報の流通だけは止めた
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Sさん(仮名・38歳男性・大阪府・派遣社員)から届いた話。2024年夏の資産運用EXPO(大阪インテックス会場)に来場した翌週から始まった連日の営業電話で、最終的に判断力が削れ切ったタイミングで購入したFX自動売買ツールが280万円分の被害になった経緯。

EXPO本体ではなく「来場後の電話地獄」が引き金になった、間接的な被害ケースとして記録する。

EXPO来場のきっかけ

2024年8月、Sさんは大阪インテックス大阪での資産運用EXPOへ。きっかけは、派遣契約の不安定さと将来の老後不安。「派遣でも将来資産を作れる方法を学びたい」という気持ちで、ホームページに掲載されていた著名講師のセミナー目当てに来場した。
セミナー2本を聞いて、ブースは流し見だけして帰った。会場滞在は約3時間。会場では何も契約せず、何も購入しなかった。

翌週から始まった営業電話の波

EXPO来場の翌週から、Sさんの携帯に営業電話がかかり始めた。
最初の週は1日1-2件。翌週には5件。3週目には10件を超える日もあった。電話の内容は以下のような分布だった。

  • 不動産投資ワンルーム勧誘:5社
  • FX自動売買ツール販売:3社
  • 仮想通貨投資の個別相談:2社
  • 太陽光発電投資の案内:2社
  • 海外不動産の資料送付:2社
  • その他(保険・コンサル等):1社

合計15社からの営業電話。1日に同じ会社から3回かけてくる業者もいた。連絡先は1社にも教えていない。EXPOの来場登録で記入した個人情報が、複数の業者間で流通していた。

断り続けた1ヶ月半、削られていく判断力

Sさんは仕事中も鳴り続ける携帯に疲弊した。着信拒否を10件以上設定しても、別番号からかかってくる。「忙しい」「興味ない」「電話しないでください」を繰り返す毎日。
10月後半、ある業者から「もう電話しません。最後に資料だけ送らせてください」と言われ、Sさんは住所を伝えてしまった。
翌週、その業者の営業担当が「資料を持ってきました」とSさんの自宅を直接訪問した。

2時間の説明と、判断力が切れたタイミング

11月のある土曜日、玄関先に来た営業担当に断り切れず、Sさんは自宅リビングで2時間の説明を聞いた。
提示された商品は「FX完全自動売買ツール(EA)」。
説明の要点はこう。

  • ツール本体価格:158万円
  • 付属のVPS(仮想サーバー)契約:年間契約12万円
  • 初期設定サポート:50万円
  • 「過去10年バックテストで年率35-50%」
  • 「月10万円から元本回収可能」
  • 「他のお客様の運用実績スクリーンショット」

合計220万円。最初の運用設定が高ロットになっていて、Sさんは初月にVPS追加コストと運用調整費でさらに60万円を出費した。
合計280万円。

12月、ツール初期不良が発覚

運用開始から3週間、ツールは想定通りに動かなかった。エントリーは入るが決済が動作しない不具合。営業担当に連絡すると「アップデート対応します」との回答。
2週間後、別の不具合。「次のアップデートで」。
1月、何度連絡しても返信が来なくなった。

気づいたら、もう、誰にも繋がらない電話の音だけが、家の中で響いていた。

消費者センター相談と、その後

2025年1月、Sさんは消費者センター(188)に相談。クーリングオフ期間は経過していたが、契約解除交渉を試みた。
会社の所在地として記載されていた住所は実在しない貸オフィス。代表者名で検索しても何もヒットしない。法人登記もされていなかった。
2月、Sさんは弁護士相談へ。「加害者特定が困難で、回収はほぼ不可能」と告げられた。

個人情報の流通だけは止めた

事件後、Sさんは消費者センターと国民生活センターに正式な相談記録を残し、個人情報保護委員会にも個人情報の不正流通について申し立てた。
EXPO主催側からは「当社では情報を適切に管理しております」という定型回答だけが返ってきた。
営業電話は2025年春以降、徐々に減って、夏には完全に止まった。
名簿が流通停止になるまで、約8ヶ月かかった計算になる。

LESSONS & CONSIDERATIONS

Sさんの体験から、整理できること

編集者注:以下はSさん個人の体験から整理した視点で、当サイトからの投資助言・売買推奨ではない。投資判断は読者本人の責任で。

A
REFLECTION

心理と反省ポイント

  • 資産運用EXPOで記入した個人情報は、その後数ヶ月〜1年にわたって複数業者間で流通する。来場登録の段階で、すでに被害の入口に立っている可能性がある。
  • 「最後に資料だけ送らせてください」「資料を持参します」は、訪問販売へ繋ぐ典型的な営業フレーズ。住所は絶対に教えない。
  • 「過去10年バックテスト年率35-50%」を謳うFX自動売買ツールは、ほぼ100%が過去最適化の見せかけ。ライブ運用では機能しない。
B
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