マッチングアプリで知り合った女性から暗号資産プラットフォームに180万円送金した39歳男性の話
愛知県の39歳男性会社員Mさんが、マッチングアプリで知り合った女性から、暗号資産プラットフォームへの投資を勧められて180万円を送金、相手のアカウントが消滅して被害が確定した経緯。半年間の恋愛関係構築から、送金実行までの心理過程の記録。
Mさん(仮名・39歳男性・愛知県在住・メーカー営業職)から届いた話。マッチングアプリで知り合った女性から、暗号資産プラットフォームへの投資を勧められて180万円を送金、相手のアカウントが消滅して被害が確定した経緯。半年間の恋愛関係構築の流れから、送金実行までの心理過程を記録する。
マッチングアプリでの出会い
2025年9月、Mさんは離婚から3年経ったタイミングで、国内マッチングアプリに登録した。
『離婚後、仕事以外の交流が減っていました。再婚は急がないが、新しい出会いを少し増やしたいと思って始めました』
登録から2か月後の2025年11月、Mさんはあるアカウントとマッチした。プロフィールは33歳女性、東京都在住、自営業(小規模ECサイト運営)、趣味は読書とジムと書かれていた。プロフィール写真は綺麗に撮影された複数の写真。
LINEでの会話開始
マッチングから1週間後、アプリ内のチャットからLINEに移行。
『相手から『LINEの方が連絡しやすい』と提案がありました。当時はマッチングアプリの定石として違和感はなかったです』
LINEでの会話は1日に数往復、内容は仕事の悩み、休日の過ごし方、過去の恋愛、趣味の話など。
『相手の返信は丁寧で、文章のリズムも気持ちよく、距離感が良かったです。仕事終わりにLINEを開くのが楽しみになりました』
初回の対面はキャンセル
LINEのやり取り3週間目、Mさんは食事に誘った。相手も『ぜひ』と応じた。
場所は名古屋市内、相手が東京から来る予定で日程調整。
『当日の午前中に相手から『身内に体調不良が出たので延期させてほしい』と連絡があり、キャンセルになりました。次の機会を作りましょう、ということで、その日は流れました』
翌週も別の理由(仕事の急な出張)でキャンセル。3週連続で実際に会えない状態が続いた。
ビデオ通話での顔合わせ
LINEのやり取り2か月目、相手から『先に1度ビデオ通話で顔合わせしませんか』と提案があった。
『LINEのビデオ通話で30分話しました。プロフィール写真の人と同一人物に見えました。話し方も自然で、特に不審な点はなかったです』
ビデオ通話の後、相手から『もっと話したいので、頻繁にビデオ通話しましょう』と提案があり、週に2〜3回のビデオ通話が継続した。
暗号資産の話題が出た
ビデオ通話を始めて1か月後(マッチングから3か月目)、相手から暗号資産の話題が出た。
『相手は『自営業の余剰資金を、海外の暗号資産プラットフォームで運用している』『月に5〜10%の安定運用ができている』『私の運用は紹介経由でしかアクセスできないプラットフォーム』と話しました』
Mさんは『自分はFX口座を持っているが、暗号資産はやったことがない』と返した。
『相手から『私が紹介する形なら、初心者でも安全に運用できる』と話がありました。当時は『恋愛の話の合間に出た投資話』として、深く受け止めませんでした』
少額試行から投資額の増加
2026年1月、Mさんは相手の紹介でプラットフォームに登録した。
『相手から『最初は10万円で試して、運用の動きを見るのが安全』と勧められました。10万円を送金して、1か月後に12.3万円になりました』
2月に追加30万円、3月に追加50万円。累計約90万円の運用で、口座残高は約115万円まで増えていた。
『運用が約束通り増えていく体感と、相手との関係の深まりが同時進行していました。週末は相手が名古屋に来る予定が複数回組まれていましたが、毎回急な事情でキャンセルになりました』
180万円の追加投資
2026年4月、相手から『運用の特別枠が空いた』との連絡があった。
『相手から『今月末まで限定で、私の紹介枠で月利8%の特別運用にエントリーできる』『1口100万円から、3口まで、私の信頼ある関係者のみ』と告げられました』
Mさんは妻には相談せず(独身のため)、別居している子の養育費の負担と仕事の状況を踏まえて、180万円を追加で送金した。
『送金経路は暗号資産(ステーブルコイン)。理由は『海外のプラットフォームなので、銀行送金より暗号資産送金が一般的』との説明でした』
送金から1週間で連絡が途絶えた
180万円の送金完了から3日後、相手からのLINEが途絶えた。
『日中の連絡は1日5〜10回が普通だったのに、急に既読がつかなくなりました。心配して『大丈夫ですか』と連絡しましたが、返信がありませんでした』
1週間後、相手のLINEアカウントがブロック状態に。マッチングアプリのアカウントも『アカウントが見つかりません』表示に。
『プラットフォームにログインしてみたら、私の口座残高は表示されていましたが、出金申請ボタンが消えていました』
被害確定と相談
2026年5月、Mさんは消費生活センター(188)に相談した。
『相談員から『ロマンス商法の典型的なパターン』との指摘がありました。マッチングアプリで出会い、恋愛関係を構築し、信頼を作った後、暗号資産プラットフォームに誘導、少額の運用成功体験を経て大口投資、送金後に連絡を絶つ、という流れが完全に一致していました』
相談員からは『暗号資産送金経由のため、追跡は困難。被害申告は警察にも行ってください』と案内された。
Mさんは警察に被害届を提出した。警察からは『同様の被害が複数報告されているが、海外アカウントが関与するため、捜査の優先度が動かしにくい』との説明があった。
振り返り
2026年6月、Mさんはこの半年の経緯を振り返った。
『ロマンス商法だと知った後で見直すと、ヒントは複数ありました。実際に会えない、ビデオ通話だけで関係を深める、自営業で東京在住の設定、暗号資産プラットフォームの紹介、特別枠、送金後の連絡途絶。一つ一つは違和感だったが、関係の中で説明がついてしまった』
180万円は失われた。10万円から90万円までの試行運用分も含めると、合計約270万円が回収不能になった。
ロマンス商法は、恋愛関係の構築期間(数か月)と、投資話の導入期間(数週間)と、大口送金(1回)の3段階で設計されている。関係の中で違和感が説明されてしまう構造を持つため、第三者への共有が予防策として最も有効。
Mさんさんの体験から、整理できること
編集者注:以下はMさんさん個人の体験から整理した視点で、当サイトからの投資助言・売買推奨ではない。投資判断は読者本人の責任で。
心理と反省ポイント
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失敗した道具・口座・サービスを今からどう選び直すか。
比較記事で軸を整理してから動くと、同じ罠を踏みにくい。
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